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| バイクを返す日にとても良い天気というのも少々複雑な気分です。 AM8:30チェックアウトを少し早めに済ませ、山内さんが来るかもしれないと思い、皮パンツをはかずジーパンでGPX-600Rに乗りシュリエレン駅へ行ってみました。しかし、大きな荷物があると思うので、お金持ちの山内さんの事だからタクシーでバイクショップ「フュースト」まで来ると思い直し、すぐにそこまで行ってみると、ちょうどタクシーが店の前の駐車場みたいな広場に入るのが見えました。 タクシーから出てきたのはやはり60才代後半の背の高い男性、山内さんでした。久しぶりに日本の知人に会ってほっとしました。山内さんは今日から5日間バイク(Kawasaki ZX-10)をレンタルするので、私にもう2日間バイクを借りて一緒にツーリングしないかという提案をしました。マスターのユークさんも何も問題はないというので、その提案どおり、もう2日間レンタルする事にしました。 |
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| 皮パンツに着替え、また何度となく走ったルツェルンへの道をバイク2台で走ります。チューリヒ周辺は晴れていたのにルツェルンに近づくにつれ曇ってきて、ルツェルンに到着した時には、またどんよりした空になっていました。ひょっとして、私が雨を呼んでいるのでしょうか?「シュプロイヤー橋」近くのロイス川沿いにあるカフェで休憩。山内さんの立てた計画通りに走るので気分的にかなり楽ですが、この時に今日の予定を初めて聞きました。あしたはシンプロン峠を越えてイタリアの「チェントバーリの谷」を走る予定だそうです。ルツェルンを出発し、高速は使わず四森林州湖を左に見ながら昨日走った道「R4」を戻り、ルンケルンを通り過ぎてブリエンツへ。ここには国鉄SBBの他にもう一つのかわいい駅が、道を挟んだ向かい側にあります。ロートホルンへ登る「ブリエンツ・ロートホルン登山鉄道(BRB)」の駅です。バイクを2台、駅の脇においておき、私たちは登山電車で山の上に行ってみる事にしました。 | |
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PM2:45発の下りまでしばらく時間があるので、私たちはレストランに入り昼食にする事にしました。飲み物だけの山内さんのオーダーはすぐにテーブルに来ましたが、私は軽くポテトサラダとソーセージを頼んだのですが、それがなかなか出てこなくて、やっと来た時は列車の出る7分前でした。山内さんは列車の所へ行き、列車に待っててもらうからと先に席を立ちました。私は急いでポテトサラダだけを詰め込み、ソーセージとパンをナプキンに包み、荷物を抱えて坂道を列車に向かって駆け降りました。この登山鉄道は急勾配を登るために前のめりになった小さなSL機関車も定期的に運行していますので運がよければ乗る事が出来ます。運行時刻を調べてから行けば良いでしょう。下る列車の中で私はソーセージとパンを頬張りながら、雲の隙間から時折見えるだろう山の景色を探しましたがこの日はまったく見えず、雲の下のブリエンツ湖だけが私を慰めてくれました。ロートホルン鉄道は、当時、往復48スイスフラン、スイス・パス(スイス国内のほとんどの交通機関に有効な周遊券)割引で38スイスフランでした。 |
ブリエンツに到着するとすぐにバイクにまたがり、穏やかなブリエンツ湖を左に見ながらインターラーケンへ走りました。ここから高速「N8」に乗りましたが、すぐに高速は終りそのまま一般国道になりました。今度は右にトゥーン湖を見ながらの走行です。対岸の丘の緑の斜面に点々と家や村が見えるのどかな風景の中をしばらく走ると、程なくトゥーン湖南岸のほぼ真ん中にある、ぶどう畑に囲まれた小ぢんまりしたかわいらしい街、シュピーツに着きます。ヨットハーバーがあり、静かな保養地という感じの街です。シュピーツからは東のツヴァイジンメンからジャズ・フェスティバルで有名なモントルーへ抜ける谷と南のイタリアやツェルマットへ通じる谷の2つの谷がシュピーツの山ともいえる綺麗な三角錐に見える「ニーセン」に分断されています。私たちは南に伸びる谷に進路を取りました。 「カンデル川」を右手に谷を少しづつ高度を上げて道は続いています。時折、古いお城の跡があったり、飽きさせない道を走っていくと広かった谷はどんどん狭くなってきました。道の両側を針葉樹に覆われた高い山々が迫ってきましたが、こんな所にも列車の高架橋があります。左手上方を見上げると列車が走っているのが見えました。高架橋を2度くぐるとすぐに開けた谷に出ますが、前方に高い岩山の壁が立ちふさがり、ここカンデルシュテークで道は終りです。 |
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